日本と同様に高齢化が進む中国では、2020年には60歳以上の高齢者人口が2.5億人を超えると言われています(全人口のおよそ17.2%)。国内には宿泊設備を備えた高齢者福祉施設がすでに9万ヶ所以上あると言われていますが、現時点の入所者はおよそ半数程度にとどまっているのが現状です。最近では民間企業が運営する高級老人ホームや高齢者専用マンションなども各地に誕生していますが、そのうち約3割は赤字に苦しんでいるとの調査結果もあり、市場としてはまだまだ発展途上の段階にあります。
中国では医療・介護保険の整備が行き届いていないこともあり、個人の経済的負担が重く十分な介護サービスを受けられない高齢者が大半です。また元来中国では子供・親族が老人を世話するという価値観がいまも根強く、金銭を払って高齢者向けの施設に預ける、他人に世話をさせることに馴染めない世帯も少なくありません。
中国政府もここにきて介護保険制度の導入を進めており、2020年までの完全導入を計画しています。都市部では高級老人ホームや福祉施設の建設も増えつつあり、民間業者は急ピッチでの人材育成、外部企業との提携、介護ベッドや資材を海外から取り揃えるなどの動きがみられ、この分野での日本企業の商機は今後さらに増えていくとみられています。
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